主体的な学びとは?「率先して動く」より大切な“自分で選ぶ力”──Bee Creativeが育てたい学びの姿
投稿日:2025年10月8日
「主体的に学ぶ」とは、ただ積極的に動くことではなく、自分の意志で学び方を選ぶこと。
Bee Creativeでは、子どもたちが『自分で選び取る力』を育てる教材づくりを大切にしています。
今回の記事では、その違いと背景を教育的視点から解説します。
主体的な学びは「自分の意志で選ぶこと」
一般的に「主体的に行動する」と聞くと、積極的に手を挙げたり、リーダーシップを取ったりする姿を思い浮かべるかもしれません。
けれども、文部科学省が定義する「主体的に学習に取り組む態度」とは、もう少し深い意味を持っています。
それは――
自分の意志で学びを選び取る姿勢のこと。
つまり、誰かに「やりなさい」と言われたからやるのではなく、
「なぜ自分はこれを学ぶのか」「どう学ぶのか」を自分で考えて選ぶことが、主体性の本質なのです。
文部科学省が示す主体性の定義
文部科学省の『学習指導要領』では、次のように書かれています。
「主体的に学習に取り組む態度」とは、学習の目的を理解し、
自らの学習活動を振り返りながら、見通しをもって粘り強く学習に取り組む態度をいう。
(文部科学省「主体的・対話的で深い学びの実現に向けて」2017)
つまり、「自分で考え、自分で意味づける」ことが大切であり、
「行動量」ではなく「意志の所在」が重視されているのです。
「自主的な学び」と「主体的な学び」はどう違うのか?
教育現場では「自主的に学ぶ」という言葉もよく使われます。
しかし、この2つには次のような違いがあります。
| 観点 | 自主的な学び | 主体的な学び |
|---|---|---|
| 意味 | 自分から行動する | 自分の意志で選び取る |
| 動機 | 「やらなきゃ」 | 「やりたい」「こうしたい」 |
| 教師の役割 | 見守る立場 | 選択を支える伴走者 |
| 例 | 自分から宿題をする | 学ぶテーマや方法を自分で決める |
「自主性」は行動のスタートに焦点があり、
「主体性」は行動の意味づけに焦点があると言えるでしょう。
Bee Creativeが育てたいのは「選び取る力」
Bee Creativeの教材づくりでは、この主体性をとても大切にしています。
子どもたちは映像を見て操作方法を学ぶだけでなく、
その後に取り組む課題プリントや作品制作を通して、
「どんな表現にしよう?」「どんな言葉で伝えよう?」といった選択を繰り返します。
この「自分で選ぶ経験」こそが、Bee Creativeが考える主体的な学びです。
誰かの正解をなぞるのではなく、自分の意志で表現を選び取る力を育てていく――
それが、私たちが教材を通して目指している姿です。
行動よりも「意志」に注目する学びへ
Bee Creativeでは、行動の量よりも「どう考えて選んだか」を重視します。
スライドを作る、デザインを決める、話す内容を決める――
そのすべてに「なぜそうしたのか」という意志が存在します。
その意志を言葉にできたとき、子どもは初めて「学びを自分ごととして捉えた」ことになります。
この積み重ねが、将来の探究学習や総合型選抜につながる自分で考え抜く力を育てていきます。
まとめ──「選ぶ」ことから始まる主体的な学び
主体性とは、「率先して動く」ことではなく、
「自分の意志で行動を選ぶ」こと。
Bee Creativeは、そんな『選び取る力』を育てる教材でありたいと考えています。
子どもたちが「どうしたいか」を自分の言葉で表現できるようになること。
それが、未来の学びの第一歩になると信じています。

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