STEAM教育とは? いま文部科学省が推進している現代の子どもたちの「教科横断型の学び」の視点からわかりやすく解説!
投稿日:2025年12月2日

近年、「STEAM(スティーム)教育」という言葉を耳にする機会が増えています。
政府の方針や教育制度の変化にともない、今ではメディアや教育現場でも注目されるキーワードとなりました。
しかし、「何となく聞いたことはあるけれど、実際にどんな学びを指しているのかは分からない」という声もまだまだ多くあるのが現状です。
そこで今回の記事では、STEAM教育の考え方や背景について、改めて分かりやすく整理してご紹介してみようかと思います。
STEAMとは5つの領域の頭文字を取った学習の形
STEAMとは、次の5つの領域の頭文字から作られた言葉です。
- Science(科学)
- Technology(技術)
- Engineering(工学)
- Arts(芸術・創造・リベラルアーツ)
- Mathematics(数学)
この5つの領域において、教科横断的に学んでいくというものなります。
これにより次の3つの力を伸ばすことを目的としています
- 課題を自ら見つける力
- 物事をさまざまな面から捉え、解決する力
- 新しい価値を創造する力
つまり理系・文系といった枠にとらわれず、それぞれで学んだことを活用しながら課題を発見する力や問題解決能力、創造性を伸ばしていく事が目的となっているというわけですね。
教育の特徴としては体験がテーマになっている教材が多いですね。
理科の実験キットのような教材や、ロボットを組み立てるようなプログラミング教室、
参考:文部科学省:「STEAM教育等の教科等横断的な学習の推進について」より
STEAM教育に含まれる5つの領域について

では次に、STEAM教育を構成する5つの学問領域について簡単に整理してみましょう。
S:Science(科学)
科学は、子どもたちが様々な物事に興味を持つきっかけを与える役割を持つ領域です。
観察や実験、データをもとに「どうしてそうなるのか?」を探り、根拠をもって説明する姿勢を育てます。課題や法則性に気付く力といった、理系的な考え方への苦手意識を取り除くような役割も求められていますね。
例えば植物の成長、気候、電気回路、人体の働きなど、私たちの生活を支える多くの知識が科学の視点から生まれています。
科学的な考え方は「事実と検証にもとづいて判断する力」として、さまざまな分野で応用されています。
T:Technology(技術)
技術は、道具や仕組みを使って課題を解決したり、人の生活を便利にしたりする領域です。 例えばこの領域に強い教育サービスでは、論理的思考力や課題解決能力、発想力を伸ばすようなカリキュラムが組まれていることが多いですね。
パソコンやインターネット、プログラミング、デジタルアプリ、映像制作などのICT教育の領域も技術の範囲に含まれます。 教育の場では、実際にICTツールを操作しながら、情報を整理し、表現に活かすことが注目されています。 「技術を使いこなす力」は、社会や仕事の形が変わっていく現代において欠かせない土台ですね。
E:Engineering(工学)
工学は物作りの力や空間を認識するような力を伸ばすことが求められる領域です。
科学の知識や技術を活かして、新しい仕組みや構造を生み出すような授業が多いですね。ロボットプログラミング教室などの形で見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。
この領域では、問題を分析し、最適な方法を考え、試作品をつくって改善していく考え方を身に付けることを重視します。
橋や建物をつくる建築だけでなく、ものづくりやデザイン、ロボット開発、プログラミングやアプリ設計なども工学的な活動に含まれます。
原因を整理し、しくみを考え、より良い結果を求めて試行錯誤を続ける姿勢が、工学領域の特徴と言えます。
A:Arts(芸術・創造・リベラルアーツ)
Artsと聞くと、つい「美術や音楽の領域」と考えられがちですが、STEAM教育の文脈では「創造性・表現・文化的視点」を広く含む概念として扱われます。
自分の考えや想いを形にし、伝わるように工夫する力、構成やデザインを整えるセンス、ストーリーとしてまとめる発想などもArts領域で求められる役割です。
こうして聞くと、この領域も社会で生きていくのに必要な力であることが分かりますね。
科学的な分析や技術的な操作と組み合わせるのであれば、これらを「人に伝わる形」に仕上げる段階には表現の力が欠かせないということも考えると、こちらも大切な要素となります。
STEAM教育では、Artsを「創造性を働かせ、価値を生み出す視点」として捉えているのが特徴です。
M:Mathematics(数学)
数学は、物事をから規則性や関係性を見つけ、論理的に考えるための領域です。
計算だけに限らず、データの分析や図形の理解、割合や規則性の発見など、思考の柱になる考え方を養うことも含まれる領域です。
さまざまな判断や検証の場面で「根拠を数字や論理で説明する力」は重要となり、 科学や技術、工学など他の領域にも深く関わっています。 このような視点は、仮説の検証や効果測定にも活かされ、学びの質を高める役割を担います。
ここまで5つの領域について書きましたが、よく見るとこの5つの領域はそれぞれが完全に独立しているというわけではなく、それぞれの役割の中に被っている役割があることに気づくことができるかと思います。
これは、STEAM教育がそれぞれの領域を横断しながら学習するという特徴持つからこそ、そういった形になっているというわけですね。
文部科学省が示す「教科横断的な学び」との共通点
文部科学省の教育政策では、「教科等横断的な学習」や「探究型の学び」が大きなテーマとなっています。
これは、数学や理科だけでなく、芸術、文化、生活、社会の課題など幅広い領域を行き来しながら、子どもたちが自分なりの課題を見つけ、解決に向けて探究する姿勢を育てようとする考え方です。
STEAM教育も同じように、「複数の視点を横断して考えること」や「知識を活用して形にすること」が重視されていますね。
このように、教科横断的な学習や探求型の学びは、STEAM教育とも相性が良いとされて現在教育の現場において推進されている所となります。
参考:文部科学省「STEAM教育等の教科等横断的な学習の推進について」
教科横断と探求学習については、Bee Creativeの公式コラムでも文科省の方向性にも触れながら、解説しています。STEAM教育の考え方とも深くつながる内容ですので、よければあわせてご覧ください。
「教科横断 × 探究学習」の学びとは?小学生のプレゼンテーション力が未来の必須スキルになる理由
一番大事なのは、学んだことを他の場面でも生かせること
「STEAM教育」という名称を見ると、「全領域を網羅して勉強しなくちゃいけないの?」とつい身構えてしまう方もいるかと思います。
教科横断的な考えとは、特定の教科に限定せず、 必要に応じて科学の考え方を取り入れたり、 デザインの視点を使って表現したり、 ICT技術を道具として活用したりすることでした。
必要な時に他の領域の引き出しから、知識やスキルを取り出して扱う。といったイメージですね。
STEAM教育は理数系の領域が中心とした教育になっていますが、本質的な考え方は同じです。
実は重要なのは、 「どの領域の知識を身に付けたか」よりも、 「各領域で学んだことを行き来しながら思考し、 自分なりの解決策や表現に結びつけることができるか」という部分です。
この考え方が最も大切なので覚えておきましょうね。
Bee Creativeが持つSTEAMの要素
ここまでSTEAM教育の話をしてきました。
改めてSTEAM教育の定義を書きましょう。STEAM教育のポイントは次の3つです。
- 理数系分野を中核とした、学際的・教科横断的な学びであること
- 知識を統合的に活用しながら実社会の問題解決をめざす学びであること
- 知識・技能だけでなく関心・意欲・態度も高まる学びであること
参考:ベネッセ教育情報「「STEAM教育」とは?その内容やメリット、取り組み事例を解説」
Bee Creativeでは、パソコンやICTを活用して作品をつくり、人へ伝える学びを中心に設計しています。
ここには、STEAMの5領域のうち特にTechnology(技術)とArts(芸術・創造・リベラルアーツ)の視点が強く反映されています。
- T(Technology)… スライド制作、動画編集、ICT活用、情報整理、デジタル表現
- A(Arts)… デザイン、構成、演出、表現方法、ストーリーテリング、作品制作
Bee Creativeで取り組む制作活動は、 単なるパソコンの操作練習に留まりません。
学校生活や授業の中で学んだことを活かし、自分の考えを整理し、目的に合わせて構成を考え、 伝わる形に仕上げていく実践的なカリキュラムを提供しています。
授業の過程には、企画、探求・調査、構成、デザイン、制作、発表、振り返りなど、複数の視点を統合するステップが含まれます。これはまさにSTEAM教育が目指す教科横断型のプロセスそのものです。
Bee Creative大切にしている教育の形
Bee Creativeは、ICT活用を通じて創造性や表現力などの非認知能力を養うことを目標としています。
子どもたちが自分の考えを形にする力を伸ばすことで、将来的に社会で必要になるスキルを自然に身に付けられるようにお手伝いしたいと心から願っています。
調べ、考え、つくり、伝える。 この一連の学びは、 STEAM教育でも核となっている「教科横断的な思考」と「創造的な実践」を体験的に育てるものです。
そのためBee Creativeは、 TechnologyとArtsを軸にしながらも、 必要に応じて他の領域の視点を取り込む柔軟な設計となっています。
まとめ
STEAM教育は5つの教科領域の寄せ集めではなく、 異なる領域の視点を横断しながら学びを深め、 創造や探究へつなげる考え方です。
文科省の教育方針で重視されている 「教科等横断的な学習」とも方向性が一致しており、 答えのない課題を考え、自分なりの形を導き出す姿勢が求められています。
Bee Creativeでは、 ICTを活用した制作活動と表現を中心に、 子どもたちが自ら考え、 複数の視点を組み合わせ、 作品として発信する体験を通して、 STEAM的な学びを自然に実践できるよう設計しています。
STEAM教育に関心のある保護者や教育関係者の方にとって、子どもたちが未来を生き抜く力を育てるための一つのヒントとなれば幸いです。
この記事を書いた人

- Bee Creative事業責任者
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ICT教育および教育コンテンツの企画制作に長年携わり、ITを使いこなす力の育成を軸に教材開発を行う。
現役のJAPAN MENSA会員でもあり、学生時代は米国カリフォルニア州の大学へ留学し映画学を専攻。第1回妙善寺映画祭審査員特別賞受賞。教育だけでなく本格的な映像制作・表現活動に取り組むクリエイターの側面も合わせ持つ。
現在は教育分野での知見とクリエイティブ領域での経験を掛け合わせ、創造力の育成をテーマにした学びに資する教材開発と普及に力を注いでいる。

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