子どもの非認知能力を育てるには?伴走型の関わりが注目される理由について
投稿日:2025年12月24日

近年、「非認知能力」という言葉を耳にする機会が増えました。
学力のように点数では測りにくい一方で、これからの時代を生きる子どもたちにとって欠かせない力として注目されています。
一方で、こうした言葉も聞こえてきます。
それは「非認知能力が大事なのは分かった。では、どうやって育てればいいのだろう?」という疑問です。
この記事では、非認知能力の育ち方を整理しながら、「伴走型」の関わりがなぜ相性がいいのか、そしてBee Creativeとして考える“伴走の在り方”をまとめます。
※「非認知能力」については、下記の記事で詳しく扱っています。よろしければあわせてご覧ください。
非認知能力は「教える」だけでは育ちにくい
非認知能力は、勉強による知識や機械の操作のように「知ればできる」「手順通りにやればできる」とは限りません。
たとえば、挑戦する力・やり抜く力・自分で整える力・人と協働する力などは、頭で理解した瞬間に身につくものではなく、経験の積み重ねの中で育っていきます。
ここで覚えておきたいのは、非認知能力が育つ時は、次のような特徴が見られる。ということです。
- 正解がひとつではない(選択や判断が必要)
- うまくいかないことが起こる(失敗や物事が難航する)
- 気持ちが揺れる(不安や迷い、恥ずかしさ、焦りなどが出る)
- 結果より課程に重きが置かれている(途中の工夫や立て直しに価値を感じている)
このような特徴があるため、非認知能力は「指示どおりにやらせる」「正解を教える」だけでは育ちにくいと言われています。
一方、「じゃあ、本人の自由にやらせてみたらいいんだな?」というものでもありません。
「本人任せで自然に育つのだろう」として放置してしまうと、いざつまずいた瞬間に立て直すことがうまくいかなかったりなど、ふとした拍子に挑戦が止まってしまうこともあります。
教え込みでも放置でもない、「伴走型」という関わり
そこで注目されるのが「伴走型」と言われる関わり方です。
伴走型のイメージは、次のような関わり方です。
- 先回りして答えを渡しすぎない
- 孤立させない(適切な距離感での見守りや、状況を把握している状態を保つ)
- 必要なタイミングで、必要な分だけヒントを渡す
- 結果だけでなく、途中の工夫や挑戦を認める
非認知能力が育つプロセスには、どうしても「気持ちの揺れ」や「課題へ取り組む際の停滞」が含まれます。
伴走型は、その感情の揺れを否定せずに、学びを前に進めるために、そっと支える関わり方だと捉えるとイメージしやすいかもしれません。
伴走型が非認知能力の育成に効きやすい理由
伴走型の関わりが非認知能力の育成と相性がいいと言われる理由は、大きく分けて3つあります。
1. 自分で決める経験
非認知能力の中心には「自分で決める力」があります。
自分で選び、自分でやってみて、自分で振り返る。
この経験が積み重なることで、「次もやってみよう」という感覚(自己効力感)につながります。
教師主導で進める授業では、この「自分で決める」という部分に触れにくいのですが、伴走型では生徒が主体となって取り組むため、相性が良いとされています。
2. 失敗から立ち直りやすい
挑戦の途中で、うまくいかないことに直面するのは自然なことです。
伴走型は、失敗したとしても「それで終わり」としない関わり方です。
うまくいかないことに対し、大人も一緒になって状況を整理し、原因を言語化し、次の一手を一緒に探す。こうした支えがあると、失敗してもあきらめずに、再挑戦しやすくなります。
子の寄り添いこそが伴走型の大きな特徴でもあります。
3. 努力の課程をポジティブに捉えることができる
学校の勉強などでは、ついついテストの点数や通知表の結果だけが評価の軸とされてしまいがちですが、非認知能力の育成においては、途中の工夫や改善、踏ん張りや考え直しといった「プロセス」も含めて価値として扱うことがで切です。
伴走型では、大人も子どもと一緒に課題に取り組む過程を過ごすため、このプロセスに光を当てやすい関わり方なのです。
Bee Creativeが考える「伴走の在り方」
ここまで読んで、「伴走型は良さそうだけれど、教育の現場で実現するのは大変そう」と感じた方もいるかもしれません。
実際、伴走を人の頑張りだけで成立させようとすると、どうしても属人化したり、現場の負担が大きくなったりします。
そこでBee Creativeが目指しているのは、次のような伴走の在り方です。
- 人が張り付く伴走ではなく、学習の構造として伴走が起きる教材設計
- 教える量を増やすのではなく、先生の見守りと声かけが自然にできる設計
- 結果の評価だけでなく、子ども自身の振り返りを通して成長を言語化できるようにする
Bee Creativeでは、「使える、つくる、伝える。」の3つのステップを学習プロセスの軸としています。
映像教材と課題プリントを組み合わせ、制作・表現の課程を段階的に進められる構造を用意しています。
その上で、教室の先生は「教え込む役」ではなく、「見守り、必要なときに背中を押す役」として関わりやすい運用を目指しています。
つまり、先生個人の「気合い」や「センス」に頼るのではなく、
伴走が自然に起きるように学びの設計を整える。
これが、Bee Creativeとしての“伴走の在り方”です。
非認知能力は「関わり方」で伸びやすくなる
非認知能力は、知識のように一度教えれば終わり、というものではありません。
挑戦し、つまずき、考え直し、また一歩進む。
この繰り返しの中で育っていく力です。
伴走型の関わりは、その繰り返しを止めないための支えになります。
そしてBee Creativeは、伴走を人の負担に依存させず、学びの構造として実現していくことを大切にしています。
非認知能力という言葉が広がる今だからこそ、
「大事だよね」で終わらせず、どう育ち、どう支えるのかまで、一緒に考えていけたら嬉しいです。
この記事を書いた人

- Bee Creative事業責任者
-
ICT教育および教育コンテンツの企画制作に長年携わり、ITを使いこなす力の育成を軸に教材開発を行う。
現役のJAPAN MENSA会員でもあり、学生時代は米国カリフォルニア州の大学へ留学し映画学を専攻。第1回妙善寺映画祭審査員特別賞受賞。教育だけでなく本格的な映像制作・表現活動に取り組むクリエイターの側面も合わせ持つ。
現在は教育分野での知見とクリエイティブ領域での経験を掛け合わせ、創造力の育成をテーマにした学びに資する教材開発と普及に力を注いでいる。

お知らせ・コラム


