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【2026年版】なぜプログラミングやダンス・動画制作などの習い事が増えているのか?小学生の学びに起きている変化

投稿日:2026年1月13日

突然ですが、みなさんが子供のころにやってみたいと思っていた習い事は何だったか覚えていますか?

サッカーやピアノ、野球に水泳など今でいう所の定番の習い事が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。

実は調べてみると、こうした小学生のやってみたい習い事のランキングが近年、大きく様変わりしているということはご存知でしたか?
水泳やピアノといった定番に加え、プログラミングやダンス、動画制作などが特に人気の「トレンドの習い事」として語られるようになっているのです。

こうした変化を見て、
「単に流行っているからって、すぐやらせたほうがいいのかな?」
「興味があるのはわかるんだけど、これって本当に必要な学びなの?」
と迷われる方も少なくないかもしれません。

この件について深く考えを巡らせてみると、実は近年の習い事におけるこの動きは、一時的なブームというよりも、子どもたちの学びを取り巻く環境そのものが変わり始めているサインと捉えることができるのかもしれません。

今回の記事では、そんな習い事の中でも特にトレンドと言われている分野にフォーカスして、一緒に考えてみたいと思います。

トレンドの習い事に共通する学びの特徴

今、注目されている習い事に注目してみると、いくつかの共通点があります。

ひとつ目は、正解がひとつではないこと
決められた答えにたどり着くことのみならず、その過程において自分なりの考え方や工夫が求められる。

ふたつ目は、試行錯誤するプロセスが重視されること
なかなかうまくいかないことに取り組むということを前提に、考え直し、やり直す経験そのものを学びの体験としている。

みっつ目は、作ったもの/表現するものを誰かに伝える経験があること
成果を自分の中で完結せず、相手を意識して表現していく工程が含まれる。

プログラミングやダンス、動画制作など、近年トレンドになっている習い事に共通するものには、こうした特徴があると気付くことができますね。

なぜこのような習い事が注目されているのか?

こうした習い事については、子ども自身がやってみたいと思うだけでなく、教育業界全体でも取り組む動きが多くみられる分野でもあります。

わかりやすい例がプログラミング教育ですね。
10年前と今では、町中で見かける数に大きな変化があると実感している方も多いのではないでしょうか。

子ども向けのダンス教室の数についても、前に比べて増えていると肌感覚で感じている方も多いことかと思います。

こうした習い事が注目される理由として、一般的に「将来の仕事に役立つから」という説明を目にすることがあります。

もちろん、それも一面ではありますが、さらに深く考えてみると、別の側面からの狙いが見えてきます。

こうした習い事には、考えた通りに動かない、思った結果にならないという経験が頻繁に起こる傾向があります。

プログラミングであれば、ロボットに指定した動きをさせようとして、思っている動作とは違う動きになってしまったり、これで動くぞ!と思っていてスタートボタンを押したら、そもそも動かなかったりなどですね。

似たようなことは、ダンスや動画制作の場でもよく起きます。

これは別に悪いことではありません。むしろ、
「なぜうまくいかなかったのか?」
「どう直せばよいのか?」
こうした考えを深めるための、とても良い機会になりますし、そうした試行錯誤の時間を通じてレジリエンス(困難を乗り越え、やり抜く力)を育む機会にもなります。

このように、考え続ける力や粘り強く向き合う力が自然と育っていくという特徴が、今の時代に求められている理由の一つとも言えるでしょう。

動画制作やデジタル表現が習い事になる時代

また、最近の習い事では、ITやデジタルに関連した習い事がとても増えているのも特徴です。

デジタル系の習い事の代表では、プログラミング、動画制作、STEAM教育、プレゼンテーションなどが挙げられます。

こうしたデジタルに関連した習い事が広がっている背景には、子どもたちを取り巻く環境の変化があります。

2019年頃より開始されたGIGAスクール構想を通じて学校教育の現場でもデジタル機器が身近に導入されるようになりました。

参考リンク:文部科学省:GIGAスクール構想について

これは、スマートフォンやパソコンが身近になった現代だからこその特徴ともいえますね。

それにつれ、パソコンの操作を学ぶだけではなく『デジタルを活用する(情報活用能力)』という視点での教育が重視されてくるようになりました。

参考リンク:学校とICT 情報活用能力は、言語活動と並んで 学習の基盤となる資質・能力 中川 一史放送大学教授

子どもたちがパソコンなどのデジタル機器を通じて、自分で考え、作り、発信する側になる機会が増えています。

今では、授業の中でGoogleスライドを活用したスライド作りや、プレゼンテーションの準備をするような取り組みも多くみられるようになっています。

参考リンク:江東区立南陽小学校のGoogleスライドを使った授業の実例

動画を作る授業の過程では、
何を伝えたいのか? どんな順番で見せるのか? 誰に向けたものなのか?
といった構成を考えたり、受取り手の気持ちを考える力が求められます。

こうしてみると、これは単なる操作練習ではなく、考えを形にし、相手に届ける経験そのものだということが分かりますね。

ダンス系の習い事が再評価されている理由

ダンスや表現系の習い事の分野についても改めて注目されています。
2012年ごろから学校の授業でダンスが必修化されたことをきっかけにとして、注目度が上昇しています。
また、昨今のSNSでは短い動画を投稿するものも多く、その中でダンス動画を気軽に投稿することができるようになりました。
こうした動きもダンスに対する興味関心を高めるきっかけになっています。

こうした領域で育まれるのは、
自己表現
身体感覚
人前に立つ経験

といった力です。

言葉や文字だけでなく、動きや表情で伝える力も、これからの社会では重要な要素になっています。

また、こうした体を動かすタイプの習い事では体力面での恩恵を受けられることも多く、子どもの体力づくりとしての視点でも人気を得られています。

こうした習い事の人気から見られる流れとして、デジタルとアナログのどちらかではなく、表現する力そのものが価値を持ち始めているとも考えることができますね。

トレンドは入れ替わるのではなく、重なっていく

もちろん、ここまで挙げてきたトレンドの習い事が増えたからといって、従来の習い事が不要になるわけではありません。

むしろ、それぞれの役割が少しずつ変わり、重なり合うようになってきてるとも考えられます。

英会話で学んだ英語力を生かした動画制作。
プログラミングで動かすロボットと一緒に共演するダンス公演。

これからの時代は学んだことを単一で終わらせるのではなく、組み合わせていくことも重要視されています。

大切にしたいのは、「今流行っているかどうか」というよりも、子どもにとってどんな経験ができるのか?という視点なのかもしれませんね。

おわりに

子どもの習い事の市場は、その時代をよく反映しているのではないかと思います。

習い事は、将来のためだけの準備ではなく、子どもが今を豊かに生きるための経験でもあります。

その子が夢中になれること
試行錯誤できること
自分の考えを表現できること

そうした視点で習い事を選ぶことが、結果として未来の選択肢を広げていくのではないでしょうか。

私たちBee Creativeも、こうした背景を踏まえ、「使える・つくる・伝える」という視点から、IT×創造力というテーマをもとに子どもたちの学びを設計しています。

これからの子供たちにとって何が最適なのか、常に考えていきたいですね。


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この記事を書いた人

松永昴
松永昴Bee Creative事業責任者
ICT教育および教育コンテンツの企画制作に長年携わり、ITを使いこなす力の育成を軸に教材開発を行う。
現役のJAPAN MENSA会員でもあり、学生時代は米国カリフォルニア州の大学へ留学し映画学を専攻。第1回妙善寺映画祭審査員特別賞受賞。教育だけでなく本格的な映像制作・表現活動に取り組むクリエイターの側面も合わせ持つ。
現在は教育分野での知見とクリエイティブ領域での経験を掛け合わせ、創造力の育成をテーマにした学びに資する教材開発と普及に力を注いでいる。

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