学力アップにもつながる?今注目される「非認知能力」の効果と学校の勉強との関係性について
投稿日:2025年10月2日
みなさんは「非認知能力」という言葉を耳にしたことがありますか?
テストの点数やIQのように数値で測れる力を「認知能力」と呼ぶのに対し、粘り強さや自制心、協調性、学ぶ意欲といった 数字では測りにくい力 が「非認知能力」です。
「人間力」とか「心の力」と呼ぶ人もいますね。
実は近年、この非認知能力がとても注目されています。
なぜなら、様々な研究の結果「非認知能力が伸びることによって、学力(認知能力)も伸びていく」ということが分かってきたからです。
今回は子ども時代の非認知能力の育成が、どのような影響を与えるのかについて書いていきたいと思います。
🍬 幼児期の有名な実験「マシュマロ・テスト」

まずはこの件に関して理解をするために、スタンフォード大学の心理学者、ウォルター・ミシェル氏とエッベ・B・エッベセン氏のとある実験について知っておく必要があります。
それは、4歳の子どもに「今マシュマロを食べるか、15分待てば2個食べられる」と伝える「マシュマロ・テスト」という実験です。
2つの選択肢を与えられた子どもが、どちらを選ぶかを見るというわけですね。
この実験はマシュマロを食べるのを待つことができた子と、待つことができなかった子を比較し、どのような違いがあるのかを調べることが目的でした。
実験期間は実に40年近くにもわたり、幼少期の「我慢する力=自制心」が人生にどのような影響を及ぼすのか調べたという内容です。
結果は、待つことがができた子は大学進学時のテスト結果の点数が高く、その後の生活面でも高収入となるなどの良い傾向が見られるということが分かりました。
この実験では、「自制心」といった非認知能力の要素が、後の学力や人生に深く関わることが分かります。
📚 日本でも裏付けられた研究
日本の国立教育政策研究所の調査でも、同じ傾向が確認されています。
自主性や協調性が高い子どもほど学力の伸びが大きく、さらにその後の進学や職業選択にも良い影響を与えることが分かっています。
つまり、「我慢強く取り組む力」や「人と協力する姿勢」を幼少期に身につけることができていると、将来的に良い傾向があるということですね。
一方で、いくら認知能力を身につけても、そこから非認知能力の獲得にはつながらないという結果が出ている点もポイントです。
つまり、勉強ができると自制心が強くなる。という順番ではなく、もともと自制心の強い子が勉強をたくさんすることができる(=学力を向上させることができる)というわけですね。
🌱 非認知能力は未来への投資
非認知能力は、小学生期までに土台がつくられると言われています。
この時期に「挑戦する」「やり抜く」「失敗しても大丈夫」といった経験を積むことで、学力はもちろん、その後の進学や社会での活躍にもつながります。
だからこそ、保護者や教育者が子どもに「小さな挑戦の場」を与え、温かく見守ることが大切です。
非認知能力を育てることは、目先の点数以上に、子どもの未来に大きな価値をもたらす“投資”とも言えるのです。
子ども時代に身につけた認知能力(学力)がその後の人生に及ぼす影響力に比べ、子ども時代に身につけた非認知能力の方が長期にわたって人生に影響が大きいというのを考えると、近年の非認知能力への注目度の高まりについても納得できるのではないでしょうか?
また、非認知能力は昨今の大学入試の評価にも影響するようになってきています。
総合型選抜(旧AO入試)では学力テストの結果だけではなく、表現力や課題解決力などの非認知能力も重視されるようになってきています。
もちろん、高校生になってからこうした試験の対策をすることもできますし、社会人になってから非認知能力を伸ばそうとすることもできるでしょう。
しかし、その頃には勉強や仕事など、他にやらなくてはいけないことを多く抱えているのも実情です。
非認知能力は、特に小さいころに身につけることで習慣づけやすいものでもあります。
せっかくなら小学生までの内に、こうした力を伸ばしておく選択肢があっても良いのかもしれませんね。
Bee Creativeでは、子どもたちが 「使える・つくる・伝える」 の学びを通して、学力と非認知能力の両方をバランスよく伸ばすことを大切にしています。
見えにくいけれど、確かに子どもの成長を支える力――。その力を一緒に育てていきましょう!
この記事を書いた人

- Bee Creative事業責任者
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ICT教育および教育コンテンツの企画制作に長年携わり、ITを使いこなす力の育成を軸に教材開発を行う。
現役のJAPAN MENSA会員でもあり、学生時代は米国カリフォルニア州の大学へ留学し映画学を専攻。第1回妙善寺映画祭審査員特別賞受賞。教育だけでなく本格的な映像制作・表現活動に取り組むクリエイターの側面も合わせ持つ。
現在は教育分野での知見とクリエイティブ領域での経験を掛け合わせ、創造力の育成をテーマにした学びに資する教材開発と普及に力を注いでいる。
ポートフォリオサイト(https://fori.io/subarumatsunaga)
note:Bee Creativeの中の人(https://note.com/beecreative)

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